大鳥・鷲・白鳥社系[日本武尊(やまとたけるのみこと)]

◆この神様の別称
小碓命(おうすのみこと)
倭建命(やまとたけるのみこと)

◆この神様の神格・神徳
神格:武神、農業神
神徳は、国土安穏、五穀豊穣、商売繁盛(商工の神)、出世・開運招福、除災、交通安全、試験合格など

◆この神様が祀られている全国の主な神社
熱田神宮[愛知県名古屋市熱田区神宮]
大鳥大社[大阪府堺市鳳北町]
建部大社[滋賀県大津市神領町]
気比神宮[福井県敦賀市曙町]
焼津神社[静岡県焼津市焼津]

日本武尊は、日本神話のスーパーーヒーロー的存在です。
武力にすぐれた偉大な戦士として生きた反面、人間的な愛や苦悩に悩まされたその悲劇的な生涯が、昔から日本人に愛されてきました。

出生は第十二代・景行天皇の皇子という高貴な身分で、本名は小碓命といいました。
後に「ヤマトタケル」と呼ばれたが、『古事記』では「倭建命」、『日本書紀』では「日本武尊」と記されていますが、神社の祭神名としては後者のほうがよく使われています。

「ヤマトタケル伝説」は、古代の大和王権が地方勢力を平定していく構図を示すもので、その中での日本武尊は強大な王権の軍事力のシンボルです。
武神としての日本武尊を象徴するのが、東国遠征の時に伊勢神宮の斎宮で叔母の倭姫命(やまとひめのみこと)からもらった草薙剣です。
この剣は、出雲で素遺嗚尊(すさのおのみこと)が八岐大蛇(やまたのおろち)の尾から取り出して天照大神(あまてらすおおみかみ)に献上した天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)であり、後に神武天皇に継承されて八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)、八咫鏡(やたのかがみ)と並び皇室の三種の神
器とされました。
その草薙剣は現在、熱田神宮の御神体として祀られています。

日本武尊の伝説は、武神としてのたくましい伝説とは反して、悲劇的な伝説もいくつか残されています。
その一つが、東国遠征の途中に日本武尊が走水(神奈川県横須賀市)から房総に渡ろうとしていたところ、激しい暴風雨が起き船が難破しそうになりました。
その時、妻の弟橘姫命(おとたちばなひめのみこと)が、夫の身代わりとして海に入り、海の神の心を鎮めるといい入水しました。
結局、最愛の妻の死という犠牲を払って、無事に海を渡ることができたのです。
この話は、海神や水神を祀る巫女が、入水して神の妻となる古代信仰を反映した地方伝承がもとになっていると考えられています。

日本武尊は死後、霊魂が白鳥となって天空に飛び去ったといわれています。
その白鳥が舞い降りた地という伝承が全国各地にあり、そうした地にある白鳥(大鳥)神社には、稲の守り神として日本武尊が祀られていることが多いです。

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